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Book review 〜春風駘蕩〜

気に入った本の書評・感想や本関連の話題を書いていきたいです。

ともだち

生きるも死ぬも 、そんなに代わり映えはせんのかもねえと言い乍ら 、親爺は私越しに 、道に面した大きな窓の方を見た。 no.649/2646

30年前に小学生時代を過ごした街を歩く。
思い出がある筈の街が色彩を欠き、モノクロームな、無味乾燥な印象しか与えない。
そして、時間さえもその実体を失い、昼間か夜かしかの印象しか与えない。

そのような街で、当時の“ともだち”を見掛けるといった話だ。


この街は“幽(かそけ)き”街なのだ。
何かが欠けている。
それは認識しているこちら側の問題なのかもしれないけれど。

そして“ともだち”も何かを欠いてしまった。


ーー 幽談の名に相応しい、幽き話だ。